ナレータメルマガ

 
弾き語りのマーケッター

第3話

路上のルール

中編

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路上のルール2・ライバルたち
 

 
ナレーターメルマガ,才能があるのか教えて
 

僕が思うに「上手いだけで戦う」というのは、ほんとに一握りのすごい職人だけに許される「特権」です。
 
僕が歌っていた場所は50メートも歩けば、僕よりうまいミュージシャンが山のようにいました。
 
とはいえ、そんな強豪たちも、所詮は路上のミュージシャン。
 
有名歌手たちに比べたら「仲間内でちやほやされる程度」ではあります。
 
なのでお客が取れたとしても大したことはないんです。「かつて同じように半端なテクで夢破れてしまった人」などが寄ってきてしまい、延々うんちくを語られて「お釣だけ」という展開になってしまうのです。
 
仲間たちはギターテクをいつも「路上ミュージシャン同士で」評価されていました。

彼に帰りの電車賃を貸すのは、ギターをひけない僕の役目でした。

 


 

そこは「自分が戦えるところ」?


路上で歌っているとやってくる「アドバイスおじさん」。どこにでもいますよね^^;

このおじさんたちに必ず言われるのが「なんでこんなところにいるの?歌舞伎町行かなきゃダメだよ」でした。

もちろんいきましたよ。

でも聖地歌舞伎町には「全国行脚しちゃうくらい本当にうまいひと」がごろごろいるんです。僕のフォークソングは勝負すらさせてもらえず完敗です。

歌舞伎町から逃げ帰ったあと、次のランクの場所、たとえば池袋とかにも行きましたが、ナシのつぶてもいいところ。

終電間近に歌舞伎町など歓楽街にいる人というのは、酔っていてもまだまだテンションが高く、ブルーなフォークソングにはひっかかりません。

仮に興味をもたれてもさんざんからまれて終わり。

お金が出るタイミングじゃないらしかったのです。
 


 

親身であれば真実かというとそうでもない


ではフォークが胸に染みる時はどんな時か。

ばか騒ぎして軽く後悔したあと、一人地元の駅に帰ってきたときなどじゃないでしょうか。

そう考えた僕は、西武線の駅をいっこづつ田舎に向かって移動していくことになりました。
 
田舎の駅前で歌うようなもの好きどこにもいないからか、不思議なことに、田舎へ行けばくほど聴いてくれるようになります。
 
そして、田舎ほど投げ銭の単価はあがっていく、のでした。

競合もいない。普通にしてても珍しがってもらえる。ドンピシャです。

ただし、お客さんから毎度のように、「歌舞伎町とかいかないとダメだよ」と親身から来るアドバイスされることからは逃れられませんでした。

親身であれば真実かというとそうでもない、とも実感したのも、この頃でした。

 
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