ナレーターメルマガ

猪鹿蝶
マネージャーインタビュー

 其の4

「2013猪鹿蝶マナージャー鼎談 後編」

其の4「猪鹿蝶マナージャー鼎団_後編」 


2013年。各局で踏み込んでいったネタ見せ系バラエティが減少。あらたなトレンドはどこだ?!


ナレーターメルマガ,極細木スガ子,マネージャー,事務所,オーディション

 


 

2013年テレ朝校長を牽引してる要因の一つはクイズ番組

 
武信:最近のテレ朝好調を牽引してる要因の一つはクイズ番組です。その好調テレ朝を追撃するために、各局は秋にむけてファミリークイズ番組の企画を募集していますね。

狩野:おっと、ほんとに最前線からのリアル情報だけどメルマガで言っちゃっていいのかなー^^; 私の感覚としても、テレビ全体の傾向として「ファミリー企画」を求めていると感じます。

義村:ゴールデンタイムの主流が「ファミリー狙い&クイズ」ということは、ナレーターにとっては【クイズ読み】が増えるということ。そうなれば女性ナレーター需要が増えそう。定番の固い読みでいくのか、ひねりを利かせてくるのか、どうなんだろう。その番組がヒットすれば「その読み」が今後のナレーション界をリードしていくだろうね。


ボイスサンプルは「そのまま商品になれるか」

 
武信:う〜ん、音楽なしで「古典の朗読」を素読みしているものなどは、たとえ上手くても、どうしてもテレビ感がなくて選べなかったですね。知名度のない人が大御所たちと同じ土俵で勝てるのかなと考えると…

狩野:その意味では、キャスティング用のボイスサンプルには、「今ある番組や、今流れているCMを読む」を収録することが、わかりやすくておすすめです。テレビじゃない原稿はディレクターにはピンとこない時が多いのです。必ずではないですけどね。

武信:「自分の良さをうまく生かせていないな」というサンプルは結構多かったんですよ、本当にもったいないのですが。たとえばDJがボイスサンプルをラジオ番組にみたててずっとフリートークで喋っていたり。盛り上げ上手だし聴きやすいんだけど…この場合もやっぱり「テレビにはそのスキルを生かせる場がない」ってことで選べなくて…

山上:逆に、どういうものが、お二人の興味をひきましたか?

武信:価値観は人それぞれですが…僕個人は「ギャップ」が好きです。例えばデザインの良い封筒で送られてきたのに開けてみたらプロフィール写真がすっごい暗そうで、ボイスサンプルを聴いてみたら「おバカキャラだった」とか…イメージを裏切ってもらえた時でした。

狩野:私は『声のインパクト』ですね。艶っぽいとか、渋いとか、ゆるキャラであっても、聴いた瞬間「なに?!」となれる人。その意味でもどんな声にレコーディングされるのかという「録音環境」は大事だと思いましたね。まだ未定ですが、第2回募集があるとしたら『キャスティング=送ったサンプルがそのまま商品になれるかどうか』を軸に考えていただければ、と思います。


トレンドになりつつある「中高年向けの医療系番組」

武信:さらに19時台で目立つのは「中高年向けの医療系番組」。トレンドとして立ち上がりつつあります。

義村: 今、その時間にテレビの前に座っているのがF3(えふすりー・女性50歳以上のこと)層が中心だからだろうね。狙いはわかる。


 
狩野:F3層が共感できる同世代のタレントや一般人の苦労話、相談ものなども増えています。バラエティーや歌番組であっても、「ピンキーとキラーズ」「こまどり姉妹」など”懐かしタレント”の起用が目立っています。秋にかけてもがっつりくると思うのですが。こういうテイストには、アナウンサー系や、やや固めの読みのナレーター、総じてベテランが起用されています。
 


義村:ふむふむ。前編で話題にした「F1層(えふわん・20-34歳の女性)狙いの芸人ネタ見せ系が苦戦」で「F3、ファミリー層狙いが増えてる」のか。少し前までのお笑いトレンドから、次の番組企画へ転換点となるか、注目ポイントかな。徐々に地殻変動は起こっているのだろうか…


”バラエティで”のウィスパー(ささやき声)読み

 
武信:ナレーションの最新の流行としては『”バラエティで”のウィスパー(ささやき声)読み』がでてきたことです。

狩野:”身近に感じられる”ウィスパー読みは、ずいぶん前からCMや、しっとりしたドキュメント番組では使われてました。最近では、若手のアニメ声優もキンキンしたキャラクターボイスで読むだけでなく、ウィスパーで読むなどして工夫している人もいます。売れっ子たちは流行に敏感なんでしょうね。

武信:猪鹿蝶からも、声優出身の「桐谷蝶々」がゲーム系バラエティでウィスパー読みをしています。それにMC系出身の「逸見友惠」がウィスパーを武器に戦っています。

狩野:彼女は若手女性ナレーターの中でも前衛を走っているかな。「ドキュメントでのウィスパー」「バラエティでのウィスパー」など多彩にウィスパーを工夫してる。

義村:ウィスパー読みは技術の正確さではなく、『素朴さや空気感』が評価されてるのだと思う。”読みの流行”が動いているといってもいいかも。スクールバーズでも意識していかないとな。話は変わって猪鹿蝶でのボイスサンプルはどんなアプローチがいいんだろう?


猪鹿蝶ボイスサンプルのアプローチ

武信:提出してもらったサンプルは、そのまま制作に届けるので、仕事を任せてもいいと信頼できるクオリティが欲しいです。逆にいうと信頼できるクオリティじゃないと渡せないです。宅録でノイズ乗りまくってるのは論外です(笑)

狩野: 朗読を入れている人は時折いるけど、メディアでのナレーションを分かってないような気がします。テレビやCM、VPなどをそれぞれ研究してそれプラスαがなくては。

義村:要求レベル高いね(^_^;)まあ仕事に直結する訳だから当然といえば当然だけど。それではどんなサンプルだといいんだろう?

武信:やっぱりインパクトがあると気になりますね。漠然としてますけど。声、読み、内容、構成など、どこかに引っかかりがあるといいんですけど。

義村:武信はキャスティングの時に何度も繰り返し聞いてるもんね。『いける』って自分が納得するまで聞いてるんだろうけど。

狩野:ただ「声質だけ聞いて欲しい」というサンプルは難しいですね。そういうサンプルは、素材としての使いどころを誰かに考えて欲しいと言う、他人任せなスタンスなんだろうけど。

義村:制作者でも「素材としての声が分かればいい」って言う人が結構いるけど、それって誰でもいい、新人がいい、ということに近い気がしている。付加価値がない”ただの部品”は、高くは売れないんだけどな。

狩野:私は『提案型』が望ましいです。自分の持ち味をしっかりだして番組に提案していけるような。DJならDJらしさを全面にだして、バラエティに乗るような。アニメ声優ならセリフもあり。前編でも話したけど「報道を狙いたい」と狙いを絞れるのであれば、それに特化したサンプルにするだけですでに引っかかりがある。そういうサンプルはキャスティングの時に思いだせるからなんです。

義村:サンプル作りについて悩んでいるなら参考に。以前スタジオバーズのカウンセリングについて書いたものです。http://ow.ly/lNvO9Facebookにログインして読んでください。

ボイスサンプルには、あなたのパーソナリティが垣間見える”何か”を入れて欲しいのです。それはエスプリであったり柔らかな人柄、いたずら心、ちょっとした毒かもしれない。プレーヤーとしてのあなたの血をこめるのです。そうして初めて、人の心を動かすサンプルができあがる。
また【まだあくまで企画段階】ですが、昨年夏大好評だった『猪鹿蝶イベントーこれが決めたサンプルだ!ー』の第2弾開催の話も出ています。プレイヤーたちのアピール力を向上していけるきっかけの場を作りたいと思っています。

狩野・ 武信:たくさんのチャレンジ待ってます!